おはなし-2

2004年3月27日
君の沈黙は心地が良い。
黙って傍に居てくれるだけなのに違和感を感じない。
僕にとっての沈黙は打ち破るべきものだった。それを変えたのが君だ、なんて。
こんなにも安らかな沈黙を耳に感じることができるなんて、信じられなかった。

今の君は隣で微かな寝息を立てているだけ。
それなのに、僕はなんともいえない安らぎと幸福を感じている。
等間隔の寝息と、沈黙の音楽。

僕は少しだけ話し疲れて、そっと毛布を抜け出す。
紅茶を煎れるのだ。君は珈琲の方が好きだけど、僕の好みは紅茶だ。
二人分、眠っている君の分も持って、まだ眠っている君の隣に戻る。
あたたかい香りに包まれて、僕は紅茶をゆっくり飲んでいく。
時間はゆっくり過ぎていく。

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